こんにちは空き家の売却相談ナビです。今回は「木造2階建ての家を売りたいんだけど、いくらで売れるかな?」といった疑問にお応えするため、不動産売買の専門家である管理人が木造二階建て住宅の築年数と売却相場の関係について調べさせていただきました。
木造二階建て住宅は国内で最も数が多い不動産となっており、一条工務店など断熱性能の高い家は比較的高額で売る事ができます。
木造二階建て住宅の価値
木造二階建ての不動産の価値や売却相場を求める公式は「土地の価値+建物の価値=不動産の売却相場」となります。
土地の価値を求める場合「相続税路線価から算出する方法」が簡単に計算できるのでオススメです。不動産業者の間でも利用されている方法ですし、レインズなどの取引データが見れなくても簡単に計算ができます。
建物の築年数と価値の関係
不動産の評価で最も難しいのが建物の評価です。建物価値の求め方は「建物の売出価格を決める評価・査定方法」で掲載していますが、古い木造二階建て住宅では平屋や軽量鉄骨造に比べ、解体費が少し多めにかかる事が多いです。
そのため、築30年から築50年など古い木造2階建て物件では解体費分のマイナス100万円程度が建物価値となります。
私がレインズなどの売買データから調べた概算の木造2階建て住宅の建物市場価値については下記のような推移になることが多く、築25年〜築35年で市場価値が0円になります(大規模リノベーションをしていない場合)。
建売の建物価格推移
築年数 | 建物価格 |
---|---|
築5年 | 新築価格の70%程度 |
築10年 | 新築価格の50%程度 |
築15年 | 新築価格の30%程度 |
築20年 | 新築価格の10%程度 |
築25年 | 0万円程度 |
築30年 | -50万円程度 |
築35年 | -100万円程度 |
築40年 | -100万円程度 |
築45年 | -100万円程度 |
ハウスメーカーの建物価格推移
築年数 | 建物価格 |
---|---|
築5年 | 新築価格の75%程度 |
築10年 | 新築価格の58%程度 |
築15年 | 新築価格の40%程度 |
築20年 | 新築価格の28%程度 |
築25年 | 新築価格の16%程度 |
築30年 | 新築価格の8%程度 |
築35年 | 0万円程度 |
築40年 | -100万円程度 |
築45年 | -100万円程度 |
仮に新築時の価格を建売、ハウスメーカーどちらも2000万円と仮定すると下記のような推移で建物価格が下落していきます。
解体費用は駐車場の広さや前面道路の幅などによって異なりますが100㎡程度の家の場合、100万円程度が相場です。築40年になると建売でもハウスメーカーでも大規模なリノベーションをしていない限り建物の価値はマイナスになる事が一般的です。
築40年の空き家の売却相場の計算
最後に具体的に築40年の木造住宅の売却相場の計算方法について記載していきたいと思います。地域はどこでもいいのですが今回は埼玉県さいたま市北区土呂町の赤丸の地域にある木造一戸建てで計算していきたいと思います。
赤丸の地域は相続税路線価が170,000円となっており、仮に、土地の面積が100㎡の場合「170000÷0.8×100=21,250,000円」なので、2125万円が土地の価値ということになります。
該当地域の相続税路線価は路線価図や全国地価マップから調べることができます。また、土地の価値を求める方法(積算価格法)については「相続税路線価から算出する方法」で掲載しています。
土地が2125万円と求められたので続いては建物価格を求めます。建物価値は建売でもハウスメーカーでも築40年の場合、解体費用分マイナスとなっています。
100㎡に建築できる家は建蔽率や容積率にもよりますが、あまり大きくなく、100万円あれば解体は十分可能なので建物価値はマイナス100万円と仮定します。
そのため、埼玉県さいたま市北区土呂町にある土地100㎡の築40年の木造一戸建ての売却相場は「2125-100=2015万円」となり2025万円前後という事がわかります。
木造二階建て住宅の価値まとめ
いかがだったでしょうか?すべての不動産について今回計算した通りに行くわけではなく、リフォームやリノベーションをしている場合、価値が異なります。
しかし、今回紹介したような方法を利用し、不動産の売却相場を知ることで不動産会社に騙されたり、相場より大幅に安く売ってしまうリスクを下げることができます。今回の記事が一戸建て売却の参考になりましたら幸いです。